肯定と否定

_DSF0099.2

「道徳的人間の方が自然的人間よりもいっそう叡智的世界に近い、などということはない。
なぜなら叡智的世界などは存在しないからである。」
とニーチェは言っていた。
一つの肯定が生まれれば、一つの否定が生まれる。
そうやって世界はバランスをとっているように感じた。
叡智的世界を一段高い世界と解すると、やはりそんな世界は存在せず、
一人一人の「白」と「黒」のバランスと、世界の「白」と「黒」のバランスの、
相対的で流動的な変化の中に、生命の力強さを感じる。
世界をいっぺんに肯定などできるわけがなく、目の前のものを一つ一つ増やしていけばいいのではないか。
あくまで自分の心の中でですが。

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